腰痛のコルセットや腰ベルトの効果について（豊田市・夏目接骨院腰痛ブログ）

【豊田市で腰痛改善を目指すなら夏目接骨院】の夏目です。

腰が痛い人の必須アイテム、コルセット。サポートベルトやバンドという呼び方もしますが、これらの効果についてよく相談されます。

今回は腰痛コルセットについて論文を元にまとめておきます。

腰痛におけるコルセットについての使用で結果が良いかどうかを検証する論文は複数あります。

結果から言うと、いくつかの論文を照らし合わせてみると「効果なし」と言わざるを得ません。

例えば、空港の貨物部の従業員を対象にした研究で「荷物の持ち上げ方」「コルセット」「持ち上げ方＋コルセット」「なにもなし」の４つを６か月追跡したところ、腰痛の発症率と腰痛による欠勤日数に差は認められなかったことから、コルセットも荷物の持ち上げ方の教育も腰痛の改善に貢献しないという報告があります。

また、小売店の資材運搬員を対象に６か月間行われた研究では、腰サポートベルトを「毎日装着」「週１～２日装着」「ベルトなし」を比較したところ、腰痛発症率も労災申請数も減少しなかったと報告しています。

コルセットを着けても着けなくても結果に変わりはないというのが論文の結論です。

夏目接骨院では腰痛バンドを販売しています。コルセットやバンドに効果がないという結論にたどり着いたのに矛盾しているようですが、良くなる良くならないは別として、「装着すると楽」という人がいるのも事実です。

ですので「着けたからといって結果的に良くなるわけではないが、その瞬間楽であればいい」と考え方のもと販売しています。

苦しんで良くなるよりも楽して良くなるほうがいいに決まっていますから、ご本人の痛みが少しでも楽になるのならコルセットやバンドの使用も「あり」だと考えています。

ここでよく心配されるのが、コルセットを使うことで筋肉が落ちたり依存してしまうのではないか、という懸念です。

この心配に関しては、これまで考えられていたように「長期間の装着によって腹筋力や背筋力の低下を招く危険はない」との研究結果が出ていますのでコルセット等の使用による筋力低下は特段気にする必要はないでしょう。

「着けてないと心配で取れない」という人がたまにいますが、こちらは心の問題になってしまっていますが、長期間つけることの危険性は否定されていて害がないことは証明されていますから着けていたかったら着けていても問題ありません。

「取りたい」ということでしたら調子のいいときに外してみたりして徐々に訓練するしかありません。

患者さんから「コルセットを使ったほうがいいか」と相談されたら、

「一度着けてみて楽な感覚があれば使ってもいいでしょう。ただしコルセットを使うことで腰痛が完治するわけではありませんのでそのつもりで。」とお答えするようにしています。

パッケージや外観で選んで、「合わないから使っていない」という方も結構いますので、どうせ使うなら一度試着して使用感を確認してから購入されることをおすすめします。最近の腰痛ベルトは高価なものも多いので使わなかったらもったいないですからね。

コルセットなどを使用することで腰痛の改善や予防を期待する方が大勢おられます。私の見る限り、長期間使用し続ける方がいる事実を見ると、やはり「着けたからといって良くなるわけではない」と思わざるをえません。

何年間もベルトを巻いていてずっと腰が痛いと話している人、周りにもいませんか？それが答えだと思います。

ただしベルトを着けることでその時の痛みが楽になるのなら否定もしません。

ベルトやコルセットを着ける目的を「腰痛の改善」と思う方がほとんどですが、本来の目的は「痛みの緩和」です。目的を間違えたり事実確認を怠るとせっかくの良い商品が期待外れの無駄遣いになってしまいます。

「効果」という言葉は罪なものです。人によっては「改善」や「治癒」をイメージされるかもしれませんが「着けると楽」ぐらいに思っていたほうがいいのかもしれませんね。

もし今お悩みでしたら購入前に一度装着してみて感覚を確かめてから購入されることをおすすめします。

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